多管式熱交換器の構造と特徴

多管式の熱交換器は昔から多く用いられており、信頼性が高くて高圧にも耐えられるという特徴があります。内部の構造は大小2種類のパイプから作られていて、大きなパイプ(シェル)の内部に細いパイプが配置されています。内側の管を補足することで流体が接触する部分の表面積を大きくすることができるので、熱伝達効率を高くすることができます。円形のパイプを使用することから圧力に強く、高圧の流体でも使用可能です。

信頼性が非常に高いことから、原子力発電所でタービンを回転させた後の蒸気を冷却して水に戻す復水器にも使用されています。多管式熱交換器には多くの細管が使用されていますが、内部にスケールが付着することがあるので定期的なメンテナンスが必要です。細管の内部に不純物の結晶(スケール)が析出して付着すると流体の流れが悪くなって性能が低下したり、最悪の場合は完全に詰まって故障する原因になります。このため、熱交換器を使用する際は定期的にメンテナンス作業を行うようにして、細管の内部に溜まったスケールを除去する必要があります。

熱交換器のメンテナンスをして細管内部に溜まったスケールを除去する場合は、専用の洗浄液(デスケーラー)を使用して溶かしてしまう方法が一般的です。洗浄液はスケールの種類ごとにいくつかの種類がありますが、水道水を使用している場合はアルカリ成分を溶かすために強酸性タイプのデスケーラーを選択する必要があるでしょう。