遠心分離のマルチサイクロン

小型のサイクロンを束ねた形状のマルチサイクロンは、省スペース性とスペースあたりの効率を重視した集塵装置です。コンパクトなので設置場所を選びにくく、ダクトの設置も自由度が高く無理が起こりにくいですから、小さい工場などでも設置しやすく活躍します。集塵装置で気になるのは装置内での粉塵の付着ですが、マルチサイクロンなら付着だけでなく堆積も起こりにくいので安心です。つまり性能が低下する恐れが小さく、フィルタが目詰まりするような心配とは無縁ということが分かります。

粉体の入り口と出口は1直線に結ばれており、粉塵は下部に排出されるようになっているので、まさに粉体のみを捕集して取り除くイメージです。マルチサイクロンは風量の自由度が高く、風量を変えることで様々な粉体に対応したり、集塵効率を調整することができます。粉体を含む大量のガスを処理することになっても、マルチサイクロンなら見た目の大きさから受ける印象以上の性能を発揮するので頼りになります。遠心分離の強みを最大限に引き出す構造ですから、マルチサイクロンは集塵装置の理想形といえますし、多くの分野において多数の企業が導入しているのも頷けます。

純粋に排気の集塵を行う用途で活用できますが、金属粉や焼却炉のガスの清浄化もお手の物ですから、環境への配慮が欠かせない場合にこそ心強い味方となります。化学製品や食品分野でも活躍していますし、大抵のガスなら難なく対応可能なので、どのようなガスでも集塵を任せられます。